白川紺子さんの作品が好きで、下鴨アンティークから読んでいます。
下鴨アンティークは、井上のきあさんのイラストが可愛かったので読み始めたのですが。
白川紺子さんの書く、気の強い感じの女性と、それに対する男性の愛情表現の書き方が好きです。
ほのぼのするんですよね。
こんシリーズの孝冬さんも可愛い。生い立ちが生い立ちなので、自分が愛されるに値する人だという、自身がなく、主人公にただただ、ベタ惚れな感じがとても可愛いです。
主人公の鈴子もすごく、孝冬のことが愛おしく思っているのがわかって、愛おしい2人です。
物語は、孝冬にとりついている淡路の君とゆう、霊をいつか、祓ってやろうとがんばっているお話です。また、鈴子が家族同様に大切にしていた人たちを殺した、松印の人を探し出そうともしています。
そんな中で、成仏できずにいる霊に出会い、昇華させていく話で、そんなところは、アニメ化もした、後宮の烏と似ているかなといった感じです。
作者の白石先生、お着物がとてもお好きなのか、下鴨アンティークのときから、着物にかんする描写は帯留にいたるまで、いつも細かく表現されています。
私はお着物のことはよくわからないのですが、そういうことに詳しい方は、着替えのシーンのたびに、でてくるお着物の表現をみながら、着物をイメージするのも楽しいのではないでしょうか。
今回の3巻で、淡路の君の出生の時代や、淡路の君が花菱家のお嫁さんなのではないかということが、わかりました。
また、花菱家にうとまれているのではないかとおもわれていた、孝冬が、実はそんなにうとまれていたわけではなかったこと。
孝冬の両親が孝冬の出世を気に病んで心中したのではないかと思われていたのが実は、子供を助けるために命を落としてしまっていて、心中ではないことがわかりました。
孝冬につかえている、由良も、孝冬の前の主人ある、孝冬の兄を慕うあまり、孝冬のことを快く思っていないのかと思っていましたが、そーでもなく、少し、孝冬との距離も縮まった感じです。
鈴子の探している松印の人の方の進展はあまりありませんでしたが、鈴子と孝冬の距離は少しずつ縮まってきている感じでほっこりできるシーンがいくつかありました。
シリーズの4作目ももう発売されているので、早く図書館に入るのを待っています。